1月30日・31日の二日間、パシフィコ横浜にて開催された『JAPAN BLOCKCHAIN CONFERENCE -YOKOHAMA Round 2019 – 』。
開催1日目である30日に、投資家として有名なティム・ドレイパー氏によるビデオプレゼンテーションが行われた。
インターネット革命を超える
ドレイパー氏はまず、「日本の皆さんに挨拶できることにワクワクしています。」と述べ、プレゼンテーションを始めた。
インターネットブームも経験しているドレイパー氏は、ビットコインや関連技術を押しのけている企業は失敗することになると考えている。
これまで、私たちはあらゆるインターネットの変革を目の当たりにしてきたが、ブロックチェーン技術はかつてないパワーを持っているとドレイパー氏は語る。ブロックチェーン技術に関して同氏は、「インターネットと比較しても、ブロックチェーンは技術そのものはもちろんのこと、スマートコントラクト、人工知能、ディープラーニング、その全てを組み合わせることで、高いポテンシャルが発揮されると信じています。」と語った。
ブロックチェーンが変える業界
ブロックチェーン技術によって変革が起こる業界としては、ファイナンス、保険、不動産などを挙げ、お金に関連する業界を大きく変えることになるとの見通しを示した。
また、ヘルスケア業界と政府も、大きく変わる可能性のある分野として挙げた。
例えばヘルスケアに関しては、血液検査などのデータがクラウド上に保存され、ある人が、どこに行ったか、何を食べたかといったあらゆる情報が一つに集約されることで、より良い診断ができるようになるだろうとの見方をドレイパー氏は示した。
さらに、国境を超えて世界的な企業を作ることが可能になることで、グローバルな展開が容易となり、これは政府に対して変革を起こすことになるだろうと同氏は語る。政府の変革の例としてはエストニアをあげ、同国がe-residencyにより、エストニアの市民権に近いものを誰もが得られるようになったことについてふれた。
日本の未来は明るい
ドレイパー氏は、ブロックチェーンにおける日本の現状について「日本は先進的な存在となっており、クリプトの世界で核となっています。日本の未来は明るいでしょう。」と語り、日本の現状を称えた。
また、同氏は、新しいテクノロジーを受け入れる国こそが利益を得ることになるとの考えを示した上で、「皆さんは凄く良い仕事をしています。起業家がビジネスを自由に世界展開できるようにしてほしいと思っています。」と語った。
この業界で影響力の大きいドレイパー氏。日本での知名度も高く、会場にはステージには多くの方がつめかけた。
同氏の今年の動向に注目が集まる。
取材・編集:Rie、Hiro