【レポート】リブラ ミートアップ #1 リブラのビジネス、産業、国家への意味合い <後編>

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Facebook社が2020年にリリースを予定している暗号通貨『Libra(リブラ)』。

2019年9月5日に開催された、『リブラ ミートアップ#1』には、200名を超える人数が参加。『Libraのビジネス、産業、国家への意味合い』をテーマに、5名のスピーカーが登壇した。

記事前編はこちら

Libraを使用したオープンソースソフトウェア開発

Libraを活用したビジネスモデルの可能性について語ったのは、株式会社ガイアックスの峯荒夢氏だ。

同社ではすでに、Libraを用いたオープンソースソフトウェアの開発が進められている。

 

これまでも、主にシェアリングエコノミー分野において、DAO(自立分散型組織)の研究を行ってきたという峯氏。

DAOはシェアリングエコノミーを完全に自動化できるポテンシャルを持っているとしながらも、「シェアサービス業者がいなければ集客できず、また、サービスの品質の担保ができない」そして「ブロックチェーンや仮想通貨への信頼が無い」という課題を抱える現状では、DAO化はまだ難しい、と語る。

DAOが動き出せるようになるには、シェアリングエコノミーへの認知が進み、ブロックチェーンや仮想通貨に対する信頼が増すことが大切だ。

峯氏は、Libraがその信頼を獲得するためのキーになる可能性があると考え、Libraを使って優良な決済体験ができるサービス開発を進めている。

現時点ではまだ制限が多いMove(Libraの開発言語)だが、これからの発展に期待しながら、シェアリングエコノミーのDAOへの道を進めていく、と目標を語ってくれた。

 

Facebook Developer Circlesについて

最後に、Facebook Developer Circles Osaka Leadの佐々岡哲哉氏から、サークルについての紹介がなされた。

Facebook 社のオフィシャルエンジニアサークルであるDeveloper Circlesは、世界100都市以上で運営されている、世界最大級のエンジニアコミュニティ。2017年のF8で正式にローンチされて以降、世界中で発展し続けている。

「情報や知識のシェアを世界中で行うコミュニティをつくる」をミッションとし、各都市の事情に沿った活動を行なっているという。

セミナーやハンズオン、他地域サークルとのコラボレーション、ハッカソンなど、その内容は様々だ。

日本では、東京と大阪に拠点を持ち、月に1度のMeetupや、Facebookグループなどでも交流を行っている。

Facebook Developer Circles Tokyo
◆ Facebook Developer Circles Osaka

 

2時間にわたり、Libraについての様々な情報が語られた本ミートアップ。

全登壇者による最後の質疑応答では、既存社会や他の暗号通貨に与える影響や、現時点での開発状況、法律面など多岐にわたる質問が積極的に出され、ここでも注目度の高さを窺い知ることができた。

質問に答える Developer Circlesの大森氏と笹岡氏

懇親会も盛り上がっていた

つい先日も、Libraがスイスで決済システムのライセンスを申請したとのニュースが発表されたが、予定されている2020年のリリースに向け、徐々にその全貌が明らかになっていくことだろう。

引き続き、これからの動きにも注目していきたい。

取材・編集:Ayako