新年を迎え、すでに年度末の確定申告に向けての準備を本格的にスタートさせた⽅も多いのではないだろうか。
暗号通貨保有者にとっては、その煩雑な計算に頭を悩ませる時期でもある。
そんな時に⼤きな⼒となってくれるのが、申告に必要な情報や税務計算をサポートしてくれるツールやサービスだ。
今回は、国内最⼤のユーザー数を誇る暗号通貨の損益計算ツールを提供する、株式会社クリプタクト(東京都新宿区)代表取締役の斎藤岳⽒にインタビューを⾏なった。
tax@cryptactとは
tax@cryptact は、クリプタクトが提供する暗号通貨の損益計算ツールだ。
2017年12⽉にローンチされたこのサービスは、もともと暗号通貨の取引を⾏なっていた斎藤⽒⾃⾝が、それらに関する確定申告に悩んだことがきっかけで開発が始まったのだという。
斎藤⽒:
「当時はちょうど、暗号通貨が⾮常に盛り上がっていた時期でしたが、その損益の計算ツールなどもなく、⾃分⾃⾝や仲間も税⾦の計算をどうしたらいいのか、⾮常に困っていました。それを機に、当時発表されたばかりの国税庁の指針をもとに、⾃分たちのために開発したのが始まりです。まさにユーザー⽬線でスタートしたこともあり、⽇本円との単純な取引だけでなく、暗号通貨同⼠の交換、ハードフォークやエアドロップ、マイニングなど、暗号通貨に関わるありとあらゆる取引を網羅しています。」

インタビューに応えてくれた 株式会社クリプタクト 代表取締役 斎藤岳⽒
当初は3名でスタートしたというこのサービス。
確定申告の準備時期と重なったこともあってか、マーケティング施策を⼀切⾏なっていないにもかかわらず、ユーザー間の⼝コミで広がり、ローンチから3ヶ⽉後の翌年3⽉には、なんとユーザー数が2万⼈にまで増えたという。
現在のユーザー数は非公開ということだが、3年目も順調にその数を伸ばしているそうだ。また、対応通貨は2,800種類にものぼる。特に⼤きな特徴は、各暗号通貨の価格データを1分単位で取得・計算している点だ。
斎藤⽒:
「暗号通貨は同じ⽇の中でも価格が⼤きく変化することが多々あります。1⽇単位での価格を利⽤しているサービスは他にもありますが、当社ではこれだけ多くの種類の暗号通貨における、1分単位での価格データをヒストリカルに保持できるだけのシステムを構築しています。」
また、損益計算対応可能な年間取引件数は数百万件、対象となる取引所は国内外含め37ヶ所という、幅広いサービスも⼤きな強みだ。今後も、対応する取引所はリクエストに応じ随時追加していくという。
斎藤⽒:
「取引件数に関しては、今⽉、⼤幅なアップグレードをしました。それにより、100万件以上の取引にも短時間で対応できるようになり、特に⾮常に多くの取引を⾏う⽅々にとっては、他社サービスにはないメリットを感じていただけるはずです。」
ユーザー⽬線のサービス
暗号通貨取引においては、様々な取引所やウォレットを利⽤し、かつ複数の通貨を取引することもある。
⾃分がどの取引所に、何の通貨を何枚保有しているのか、把握しきれない⽅も多いのではないだろうか。
斎藤⽒:
「弊社のサービスの⼤きなコンセプトとして、”ユーザーに知識がなくても簡単にできること“ というのがあります。ですので、何を⽤意したらいいのか、各取引所でどのような⼿続きを踏めば必要な情報が得られるのかなど、計算ツールの利⽤においての段取りをすべて⾃分⾃⾝でやっていただけるよう、詳細なサポートページを⽤意しています。」
更に、より細かなサポートを希望する場合は、有料で提携税理⼠の紹介なども⾏っている。
こういったユーザー⽬線でのわかりやすいサービス展開により、⽇を追うごとに、利⽤⽅法などに関する基本的な質問は減ってきているという。
セキュリティへの取り組み
暗号通貨業界で特に重要視されるのが、セキュリティの問題だ。
『セキュリティはクリプタクトの⾄上命題。』と掲げている通り、クリプタクトでは、サービスローンチの当初から⼆段階認証を導⼊するなど、セキュリティへの取り組みも積極的に⾏っている。
昨年12⽉には、認定個⼈情報保護団体であるJAPHICより、個⼈情報保護法に準拠し、個⼈情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備・運⽤している事業者として認証を受けた。
斎藤⽒:
「ユーザーの皆様に、より安⼼して使っていただくために何かできないか、という想いが以前からありました。⼆段階認証やパスワード等の暗号化技術は、ローンチ当初から導⼊しており、個⼈情報の取り扱いにはかなり注意をしていたものの、こういった法律的な側⾯はプロの⽬でしか理解できないものでもあります。そこで、弊社のセキュリティ意識の⾼さを⼀般の⽅にもわかっていただけるよう、JAPHICの認証を受けることを決めました。」
今後の展望
前述してきた通り、ユーザーファーストのサービスで成⻑を続けるクリプタクトだが、今後も更なるサービスの拡⼤を考えているという。
斎藤⽒:
「現在は⽇本国内でサービスを展開していますが、実は、アメリカ税制にも対応しています。ですので、今後はアメリカマーケットへの参⼊も視野に⼊れています。また同時に、暗号通貨だけでなく、株や為替、不動産などの伝統的⾦融資産を含めた、マルチアセットの⼀元管理化を可能にするプラットフォームの構築も⾏なっていきます。」

笑顔で語ってくれた⿑藤⽒。今後の展開が楽しみだ。
さいごに
確定申告が迫るまさにこの時期、やはりユーザー数は軒並み増加しているという。
斎藤⽒:
「弊社のサービスは、本当にユーザー⽬線で⼀番使いやすい、スケーラビリティのきいたシステムを構築しています。できるだけ速く、ストレスなく使えるものを⽬指し続けてきた結果、⼝コミだけでここまで多くの⽅々に利⽤していだけるようになりました。今後は、ユーザーの皆様のフィードバックを参考にしながら、より使いやすい形にしていきたいと考えています。無料ですので、初めての⽅も気軽に利⽤していただき、ぜひたくさんのフィードバックやリクエストをいただければと思います。」
暗号通貨の取引は複雑なものも多く、かつ、それに係る税⾦の計算⽅法も、正しく理解されていないことがほとんどだ。
実際に損益計算をしてみると、⾃分が思っているよりも利益が出ているというケースが数多くあるという。
⾃分⾃⾝が今どの程度の資産を保有していて、かつ、その損益がどのぐらいなのか、しっかりと計算し、把握することは⾮常に重要だ。
ぜひ、今回の確定申告準備を機に、クリプタクトのサービスを利⽤してみてはいかがだろうか。
株式会社クリプタクト:https://www.cryptact.com/
利⽤登録はこちらから:https://grid.cryptact.com/
取材・編集:Ayako